10月15日、ベルリンの聖十字架教会にて教会主催の演奏会に出演しました。このコンサートに声をかけてくれたのは、弦楽四重奏団クァルテット・ベルリン・トウキョウとして世界で活躍するヴァイオリニストの守屋剛志さんとチェリストの松本瑠衣子さん。お二人との初共演でフォーレのピアノトリオを演奏させていただくことになりました。
同クァルテットの演奏はこれまでに何度か聴かせていただく機会があり、とても素敵なアンサンブルだなあと心に残っていたので、編成は違えど一緒に演奏できる機会が巡ってきてとても嬉しかったです。
静かに熱く燃える、情熱を秘めた演奏をされるお二人。
合わせも本番も、とても充実した時間を過ごさせていただきました。
(カーテンコールにて)
守屋さんとは東京芸術大学に同じ時期に在学していたにも関わらず、当時はお互い全く面識がなかったのですが、ベルリンに来てから時々お顔を拝見するようになりました。
実は、クァルテット・ベルリン・トウキョウは私と同じ年(2014年度)に『青山音楽賞』の『バロックザール賞』を受賞されたので、授賞式でも一度お会いしているのです。さらに守屋さん個人は、同賞の『新人奨励賞』も過去に受賞されています。
そんな京都での繋がりもあり、こうしてアンサンブルができるのも本当に『ご縁』だなあと感じます。
また、この演奏会のメインプログラムだったフォーレのレクイエムは、Sachiko Meßtorffさんが指揮をされました。
さちこさんはブレーメンで教会音楽を学び、聖十字架教会のカントルに就任された日本人の方です。
カントルといえば、ヨハン・セバスチャン・バッハが就いていた職業です。
若くしてヨーロッパの歴史ある教会音楽の指導者として、バッハと同じここドイツで活躍されているさちこさんの姿を目の当たりにし、同じ日本人女性としてもとても嬉しく、その音楽に心の底から感動しました。
素晴らしい出会いに感謝しています。
またの機会があることを願って。
萬谷衣里