12月9日、北ドイツ・レルケンドルフの古城のホールでのクリスマスコンサート・朗読会。
同コンサートシリーズにはこれまでにソロや室内楽で出演してきましたが、今回は初めての朗読とのコラボレーション。Angelika Lauleさん(以下アンゲリカ)が、この日のために書き下ろしたクリスマスにちなんだ物語を朗読し、
ストーリーが展開するのに合わせて私がピアノ曲(クラシックから映画音楽まで)を演奏する、という形で行いました。
冒頭、アンゲリカから『当夜の出演者には私たち二人だけでなく暖炉も含まれています』とのアナウンスがありました。テレビやインターネットがなかった時代の冬の寒い日には、人々は暖炉のそばに集まってお話を聞くのが楽しみだった、今日のコンサートではそんなシチュエーションも味わってほしい、ということなのだそう。
暖炉にくべられた薪がパチパチと音を立てて炎が上がる様は、確かにひと昔前の雰囲気を演出してくれるようでした。
客席の最前列には小さなお子さんたちも座っていましたが、物語と音楽両方にじっと耳を傾けてくれているのが分かりました。コンサート終了後はお客様と歓談したり、お城のオーナーが腕をふるって作ってくださったコース料理をいただいたり・・・。とてもあたたかな夜になりました。
(”北ドイツ『メクレンブルク・スイス』で過ごす週末”も併せてご覧ください。)
萬谷衣里